99年、輝かしい実績を誇った名門「日産」が経営危機に直面し、6844億円という赤字を計上しました。これは製造業では国内史上最大の数字でした。
資本提携によってルノーから日産を再生するためにやってきた、カルロス・ゴーン氏・COO(最高執行責任者)によって、99年10月18日に人員削減を含むリバイバルプラン(再生計画)を発表しました。そうしたなかにあって、日産はリバイバルプラン発表後、日産車の魅力を再発見し、失墜したブランド価値を再生するための「NISSANブランド・アイデンティティ」の構築作業を宣言しました。
それまでの商品ブランド中心のブランド戦略から、企業ブランド“NISSAN”を核とするグローバルで統一されたブランド戦略の構築へとシフトし、一年以上の様々な議論を経て、ブランドの約束「日産ブランドピラミッド」を策定しました。
アイデックスは、この新コンセプトのもと、提携先であるFITCH社とともに、新たなビジュアルアイデンティティシステムの構築に着手し、ブランドシンボル(カーバッジ)のリファインに始まり、コーポレートワードマーク(NISSAN)とのポジションを明確化する基本デザインの開発を手がけました。
ビジュアルアイデンティティシステムの本格導入に伴い、アイデックスはデザイン本部と恊働し事業部・グループ会社のアイデンティティシステム開発およびブランドマネジメントプロジェクト等様々な開発計画に参画し、一貫性と統一性のある日産グループイメージの形成に助力しました。